底が浅くて上すべり。

今日、ローカルミニコミ誌の編集をしているいとこから、
こんな依頼がありました。


最近オープンした飲食店数軒の取材をするので、
その写真モデル（もちろん食べてる所とか）になってもらえないかという事でした。


内容は魅力的だけど、顔はもちろん名前も出るんだよね……
それはとある理由があってできないなぁ。
なので即答で断ったのですが、いとこは続けて、


「カメラマンさんもいい人なんだよ、
〇〇ちゃん（私）と同じくらいの歳で、××に住んでて……」
と、なぜかカメラマンの事をやたら推すのです。
ん？これってもしかして……


そこで私の動物的な勘が働きましたね。
これは、ただの取材協力依頼ではない！と。
他にも何か意味がある！と。
こういう時、レズビアンの嗅覚は鋭いのです。


結局丁重に断ったんですけどね。
顔と名前が出たら困るのは事実なので。


なぜ困るのかって、それは私が週刊誌に狙われてるから……
じゃなくて（つまらん）、過去にアウティングされた経験があるからです。


アウティングとは、同性愛者である事を本人の許可なくばらす事です。
私は昔、カミングアウトした相手にそれをやられてしまったのです。
いったいどんな話がどこまで広がったのか、
今となっては調べようもありませんが。


昔の話だし、もう忘れられてる事かもしれません。
第一、その話を聞いた人がどれだけこの街にいるかもわかりません。
しかし、私の顔や名前を見たらその事を思い出す人がいるかもしれない……
小さな街だから、会わないとも限らないし。
やっぱそれは怖いですよ。


あのカミングアウトは、唯一失敗したケースだったな……
本当に苦い経験です。

[0回]