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2025年05月20日
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思うこと。
2009年01月29日
けれどもそれでも業が深くて、
なほもながらふことともなつたら、
奉仕の気持に、なることなんです。
奉仕の気持に、なることなんです。
(中原中也「春日狂想」)
よく今まで生き永らえたものだと、
来し方を眺めればそんな感慨が湧いてくる。
少しだけ、自分をほめてやりたくもなる。
誰かの役に立つ事もなく、
かと言って放蕩したわけでもなく、何の達成感を味わった事もない。
まさに業の深さだけで生きのびてきたわけだ。
だけどこんな私にも、なんとかしようと足掻いていた頃があって、
まだ見ぬ光を信じてた頃があって、
そんな弱々しい心がどうにか自分自身を支えていたのだが……
年を経るうちに、その支えも脆くなっていたらしく、
指先で少し押された程度の力でポキリと音を立てて折れてしまった。
暑い夏の日の出来事だった。
今はそのまま枯れ木のように地面に横たわり、
高い空を見上げるでもなく、遠い地平を眺めるでもなく、
冷たい風に吹かれながら、
ただ風化してすり減ってゆくのを待っている。
ああ、おまへはなにをして来たのだと……
吹き来る風が私に云ふ
(中原中也「帰郷」)
なほもながらふことともなつたら、
奉仕の気持に、なることなんです。
奉仕の気持に、なることなんです。
(中原中也「春日狂想」)
よく今まで生き永らえたものだと、
来し方を眺めればそんな感慨が湧いてくる。
少しだけ、自分をほめてやりたくもなる。
誰かの役に立つ事もなく、
かと言って放蕩したわけでもなく、何の達成感を味わった事もない。
まさに業の深さだけで生きのびてきたわけだ。
だけどこんな私にも、なんとかしようと足掻いていた頃があって、
まだ見ぬ光を信じてた頃があって、
そんな弱々しい心がどうにか自分自身を支えていたのだが……
年を経るうちに、その支えも脆くなっていたらしく、
指先で少し押された程度の力でポキリと音を立てて折れてしまった。
暑い夏の日の出来事だった。
今はそのまま枯れ木のように地面に横たわり、
高い空を見上げるでもなく、遠い地平を眺めるでもなく、
冷たい風に吹かれながら、
ただ風化してすり減ってゆくのを待っている。
ああ、おまへはなにをして来たのだと……
吹き来る風が私に云ふ
(中原中也「帰郷」)
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