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2025年05月31日
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2014北海道マラソン未完走記 その5。

2014年09月12日
30km地点を過ぎてからは、ほとんど歩いてしまいました。
それでもなんとか次の関門を越えたい。
だって35km地点の辺りには友人が待っているから。
さんざんしつこく「応援に来てー」と言っておいて、たどり着けないなんてのは申し訳なさ過ぎる!
そう思って、最後の意地で速歩を続けていました。


しかしその瞬間は唐突に訪れました。


背後から、
「もうすでに35kmの関門閉鎖時間13:15を過ぎています。
ランナーの方は速やかに歩道に上がってください」
とのアナウンスが。


時計を見てみると、13:16。
10kmごとの関門閉鎖時間しかチェックしていなかった私にとって、あまりにも突然の知らせでした。
ここで私の2014北海道マラソンは終了となりました。
マラソン大会に出るようになって4年、初めての途中棄権でした。


大きな落胆と、苦痛から解放された安堵感が混じってなんとも言えない気分でした。
悪かった点はすべてわかっていますから、悲しみや悔しさはありません。
悔しがる資格すらないでしょう。
練習が足りなかった。
全部を出し切って、疲労困憊するのが怖かった。
フィジカル、メンタルともに私はまだまだ弱かったのです。


収容バス乗り場は近所の小学校。
ここで友人にお詫びのメールを送りました。
本当に合わす顔がないよー。
バスを待つランナーは皆一様に無言で、誰もが疲労と落胆の中にいるようでした。
バスは5台以上あったでしょうか、かなりの数のランナーがここで収容されたものと思います。


収容バスの中にも救護スタッフが同乗していて、水と毛布を配ってくれました。
ここまでケアしてくれているとは知りませんでした!
北海道マラソン、いい大会や……


バスの中もずっと静かなまま、大通公園に到着。
そこには私が欲しかった、完走メダルと完走タオルを肩にかけたランナーがたくさんいました。
ああ、この姿で私も札幌の街を歩きたかったのに……
この人たちよりも私は努力が足りなかったのだと、これほど痛感した事はありません。


靴につけたタグを外してもらっても、完走証を受け取れないのは初めてです。
荷物を受け取って着替えをし、ベンチに座ってうなだれていた所に友人がやって来ました。
「ごめんなさい」しか言えないよね、自分から来いって言っておいて……
それでも労ってくれた友人に感謝です。


そうして来年のリベンジを誓いながら、大通公園を後にしたのでした。


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