底が浅くて上すべり。

こういう大きな災害があると、妙な事を言い出す人が必ずいます。
この人も何か変な事言うんじゃないかなーと思っていたら、案の定。


ま た 都 知 事 が！


ふーん。
最近の日本人は我欲ばかりになっちゃったから、天罰として津波が来たと。
津波で我欲を全部洗い流して一からやり直せと。
かわいそうですよと。
へええ。


まあ、この話に対する反論はとても簡単にできますね。


じゃあ日本人がみんな慎ましく暮らしていたら、
地震も津波も起きないとでも言いたいのでしょうか？
んなバカな！


今回の大地震はプレートのひずみが限界に達し、
急激にプレートが跳ね上がって起きたのですよ。
それ以外にもそれ以上にも理由なんてありません。


しんたろ都知事が日本人のどんな所を「我欲ばかり」と思うのかも謎ですが、
そもそも「我欲」という言葉の意味をわかってないんじゃないかと思います。


もし本当に意味がわかっていて、
なおかつご自身が我欲を捨てていらっしゃるならば、
今このタイミングでこんな事を言うはずがありません。


我を捨てるとは、
まさに自分の都合を忘れて苦しむ人に心を寄せ、
その人のために何ができるかを考える事です。
そしてそれをすぐに実践する事です。


だから今言うべき事は、
「被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
東京都としても、できる限りの支援を致します」
これだけで十分なのです。


それなのに、変な持論を展開するためにこの大地震をダシにするなんて……
被災者の苦しみよりも、「俺の考えを言いたい！」という欲望を優先したんですねー。


それを我欲って言うんですよ！


被災地では少ない食料をみんなで分け合ったり、
中学生が避難所の受付業務をしていたり、
救助隊が人の命を救うために懸命な捜索を続け、
原発の社員は被曝の危険にさらされながら、
どうにか事態を食い止めようと努力を続けています。


みんな我欲を捨てて、人のために必死に活動していますよ。
「最近の日本人」がね！


我を押し通す姿がどれだけ醜いか、
あなたを見ていてよくわかりましたよ都知事。

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