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2025年05月24日
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おいしく感謝。

2010年07月13日
「いのちの食べかた」という映画のDVDを見ました。
私たちが普段食べてる食品は、どのように作られているのか。
その様子を描いたドイツのドキュメンタリー映画です。


これが本当の本当にドキュメンタリーで、
何の解説もナレーションもなく、ただその現場を写しているだけの硬派な映画でした。
聞こえるのは機械音と、エンジン音と、動物の鳴き声だけ。
……これ、映画館で見てたら絶対寝てたな……


ドイツの映画なので、日本と生産の方法はいろいろ違うんでしょうけど、
とにかく大規模なの。
ナスやトマトの畑も、牛舎も豚舎も鶏舎もとんでもない広さなの。
で、広くなればなるほど機械的になってくるのね。
「いのち」が感じられなくなってくる。


広大な野菜畑にヘリで農薬を散布して、
収穫は人の手なんだけど、特殊な車に乗ったまま移動してプチプチ収穫します。
とにかく広いからずっと同じ動きの繰り返し。
そのうち、人間まで機会の一部に見えるようになっちゃったりして。


でも、それより驚いたのは動物の扱いですね。
だってひよこが機械に吸い取られていくんだもの!掃除機みたいな!
そのままベルトコンベヤーに乗せられて、
ペッペッと吐き出されるようにプラスチックのかごに入れられて、また運ばれる。
「なんかこれ生き物の扱いじゃないよなー」と思いました。


牛の種付けもさぁ……
「うしさん!寸止め!!生殺しー!!」って感じでした。
完全に人間の都合で寸止めされてるよ(見ればわかります)!


牛を肉にする過程が一番衝撃的でしたね。
屠殺用の銃を牛の眉間にあてると、牛が暴れるんですよね……
これから何が起こるかわかるはずもないのに、まるでわかってるかのように。
目をむいて必死に抵抗しているように見えました。


そして鈍い音が聞こえたと同時に牛が崩れ落ちて、二度と動かなくなりました。
すぐに逆さづりにされて、(たぶん)頸動脈を切って血抜きをするんですけど、
とんでもない量の血液が滝のようにあふれ出すんです。
作業服が帰り血で真っ赤になるくらいに。
そこからは流れ作業でサクサクと解体されていきます。


そりゃ残酷なシーンなんですけど、これが実際に行われてることですからね。
こんな残酷なことを人にやってもらって、私たちは肉を食べてるんですから。
この映画を見たら、本当に「いのち食ってんだなー」って思うようになりますよ。
普段はそんな事意識しなかったけど。


「牛はおいしく食べてもらうために生まれた」とか、
「おいしく食べてもらって牛も喜んでるはずだ」ってよく言うけど、
それは牛さんに聞いてみなきゃわからないと思うんですよね。
勝手に決めたらいかんでしょ。
牛さんは食べられるよりは生きていたいと思ってるかもしれないし。


他の動物の「いのち」を食べる時に罪悪感まで感じる必要はないけど、
やっぱ感謝の気持ちは大切ですね。
だってこれ生きてたんだもん。
人間のために死んでくれたんだもん。


だから今朝ウインナー食べる時に、
「うしさんぶたさんありがとう」
って思って食べました。


……狸小路にある土鍋ハンバーグの店行ってみたいなぁ。
(本当に感謝してるのか???)

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Comment
魚の死に様
うちのパートナーがおっきいサクラマス釣ってきた時、ちょっと前までピクピクしてた状態のをさばきました。魚の本音の表情は読めませんが、俎上で微動だにしない彼(白子が入っていました)は「俺の生涯に悔いはない。食え」と言っているように見えました。自分が逆の立場だったらそんな事思えるか甚だ疑問だと思いましたね…。
うーん。…思えないだろうな。
と思いました。
いのちに感謝ですね。
>青木心さん
野生の生き物には、「自分が食われるかも」という危機感が常にあるのだろうと思います。
本能的にね。
その危機感から、巣を作る場所とか行動パターンも決まっていくわけで。
でも、いざ食われる時に「悔いはない」と思うかなぁ……ちょっと疑問。
あくまでテレビで見る限りですが、
どんなに噛みつかれてボロボロになっても必死に逃げようとしてるからなぁ……
食われる危機感=生への本能だもんね。

人間には「食われる危機感・恐怖」ってのがほとんどないわけですから、
その感覚はよくわからないんですけど、
たまにはその感覚に思いを寄せてみるのもいいんじゃないでしょうか。
そこから感謝の気持ちも生まれてくると思います。
……もし私が食われそうになったら必死で逃げる!
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